記憶の断片小説・ロードムービー「卒業」/虹村 凌
第十ニューロン「そして今へ。」
さて、私はそのままアメリカに来てしまった。
アメリカについた当初の事は、また別のエッセイに書くとして、
一連の事柄で覚えている事を、書き記しておこう。
その頃、私が連絡用に使っていたBBSに、侑子からの書き込み。
彼女を深く傷つけた事に後悔するも、舞子の書き込みに気を引かれ、涙する。
チャットで話しただけで、涙したこともあった。
しばらくそんな状態が続いた後、俺は彼女と戦争する派目になった。
理由は、舞子が「元の鞘に戻りたいから、全て無かった事にしてくれ」と言った事。
嘉人に、今まであった事全てを言う気は無い、全部隠してしまう、と言った
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