6月の午後/まりも
 
雪の結晶を ブローチにして 
蓮華の花で ティアラを作って

突然の 夕立に 行く手を阻まれても
二人で歩く 道の先が 霧に霞んで見えなくても

紅い薔薇の ブーケを抱いて
カスミソウの ヴェールをおろして

ただひとつ 望むとすれば
冷たい風にかじかむ指を そっと 暖めて欲しい

ただひとつ できることは
冷たい雨に濡れる肩を そっと 抱き寄せること

ぼくの見栄と 君の嘘を 合わせて
いつか 花が咲き乱れる 祝福の午後
くちづけをかわそう
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