未完成/1486 106
それは親から受け継いだ
赤い表紙の白紙のノート
お話の名前は「1486106」
産声を上げるところから始まる
加筆・修正がきかないから
誤字・脱字が目立つところもある
だけど後で読み返してみると
何故だか涙が込み上げてくる
それを人は青春や思い出と名付けたりする
死にたくないって思うのは
やりたい事が沢山あるから
死ぬ直前に話す言葉は
「思い残すことはない」の予定
最期の瞬間に笑っていられたら
悲劇も喜劇にきっと変わるから
一寸先の闇に怯んでも仕方ない
なるようになる
ならない時もある
それが人生なんじゃない?
事実は小説より奇なり
展開の読めないストーリー
だからこそ面白い
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