真夜中ビスケット/虹村 凌
も
こんな真夜中じゃ全部売り切れ
コンビニだって
それを乗せたトラックを
ずっとずっと待ってるらしい
公園にも
駅前にも
こんな夜中じゃ
手軽な物語は何処にも無い
まだ帰りたくない
部屋に戻れば
暗闇の中
まだあれが光ってるに決まってる
「それは自由気ままに輝いてる
俺自身が無くして二度と見つけられない
まるでそんな俺みたいに輝いていて」
もう俺を照らし出さないでくれ
俺を照らして傷つけないでくれ
その虹色の光で
もうこれ以上は耐えられないから
傷つけて困らせないでくれ
その光が
その虹色の輝きが
何時も俺を
なぁ
お前の部
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