時間に/アハウ
 
下弦の月
空に星

静かに見上げる
この窓の憂鬱に
暗闇は満ちる潮

夕焼けは あの約束

長い沈黙
昼から 読み続けた 本

見上げれば 夕闇 押し寄せ
スタンドに灯

時は溶けて 時計の針は重く
流砂に埋まる

日曜の密かな午後は 終わる
もう 下弦が架かる

沈んだ 青空に

二度と会えない 時間に

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