天使の輪/
し ん
ぺたぺた 氷路歩いて
ぼんやり 空見上げて
天使の輪っか
お月さまを囲んでいました
競争しあうことのない円形
境界の曖昧な空
無口に佇んでいました
太陽さんによって闇の世界へ
追放されたお月さま
霞んでいるの
ひとりぼっちで哀しいのかな
まわりのお星さまが
月日が経つと
どこかへ消えてしまうからかな
お月さまの涙が流れ落ちた
一粒一粒に込められた
人間への憎しみ
孤独への哀しみ
絶望への歩み
太陽への頼み
みんな傘をさすけど
あたしはささないよ
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