ニラ茶アバ茶さぁどっち/虹村 凌
真っ暗な部屋を抜け出して
煌々と照りつける蛍光灯の下でふかした煙草は
よくわからない色をしていた
きっと名前なんて無い色だ
戦隊物のヒーローは決まって真っ赤
お茶目なイエロー
クールなブラック
セクシーなピンク
三枚目のブルー
誰かが何回も言ってた事だけどね
俺は黄色くてアイツは黒い
いや俺が黒くてアイツは白い
あそこは黄色くてどこかは薄茶色
白が一番上で黒が次で下に黄色がいて
その間に中途半端な色がいて
薄茶色が自分を黒だと言い出して
面白ぇよなぁ
生まれたところと皮膚と目の色で
何となく検討がつく世界
笑わせてくれんじゃん
それだけで色々とわ
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