『花の咲く植物』/しめじ
ない
いきなりスクリーンが真っ白になる
映写機に火の手
拍手が起こる
焼き切れるフィルムを寡占的に放映する映画館におけるセックス
色の白い少女は彼氏との行為に満足できずに僕の耳を散々に舐めるのが気がかりで仕方がない
しゃっくりを止めるために水を逆から飲むのですわよなどと言って腰を折る少女
勢いあまって地面に倒れこんだ彼女を優しく容易に抱きしめることができたために
トリコロールを燃やして手を繋いでカラスの濡れ羽で夜を照らして行為
舌先で耳たぶばかり刺激しあうのはカタツムリにそっくりだからやめたい
辟易している
ヒマワリはまだ咲かない
ぬらぬら横
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