ボックス席の女/ネット詩の悪魔
金曜の夜9時半
僕は駅前のファーストフード店にいる
三階の禁煙ゾーンのカウンターに一人座り
ストローでアイスコーヒーを啜りながら
僕は見る
角のボックス席に座る一人の女
彼女の後ろの壁はクリーム色で、その頭の上には
パネルが架かっている
ハンバーグが鉄板の上で油をはね上げている
食欲をそそる写真
肉がジュージューと焦げる音まで聞こえてくるような
臨場感に溢れた
彼女の座るソファは薄いグレー
テーブルは白
その白いテーブルの上には茶色いトレイ
ハンバーガーを食べ終えた後の水色の包装紙が
くしゃくしゃと丸くなり、ポテトの赤い容器が
放り出されたように転がっている
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