モノサシ/はるこ
 

ひとはそれぞれモノサシを持っていると思う。
それは時にいろいろなものを指すが、今ここで言いたいのは「常識」の類のモノサシのことである。

正直な話わたしは、大学に入るまで自分と明らかに違うモノサシを持っている人がいることに気付いていなかった。
肌では感じていたが、認識として理解するに至らなかった。
(そのために中学などでは自我を通して痛い目に遭うことが多々あった)
だが、大学でサークルに入ってはじめて、わたしの理解を超えるひとがおり、しかもそのひとと話し合っても理解できない、言わばモノサシがさっぱり違うひとがいることを発見した。
その時、わたしは「諦める」ということを知ったように
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