プリリアンナ/サナギ
プリリアンナなんて妙な名前の女がいた
お前その顔でプリリアンナかよっていうそんな女だ
そいつが言う人の悪口と言ったら天才的で
どんなにご立派な善人様でもプリリアンナにかかったら踏んづけられた紙人形みたいになっちまう
プリリアンナはうらみとねたみの池に首までどっぷりつかって
その口で言うもんだから
最初笑って聞いてる奴らも次第にぞっとしてキョロキョロし始める
なんか悪魔と喋ってるみたいに感じるからな
俺はプリリアンナとは馬が合って
プリリアンナの池はドス黒いが広くて穏やかな時もあり
飲んだりたまにはヤッたりしてたんだが
次の日には俺のテクニックのなさ加減が広まったりして
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)