バス/
ツ
灰色にひろがった空からは
いまにも雨が落ちてきそうだった
風が生暖かった
通りの建物がいつもより大きくみえた
ミニバイクが飛び出してきた
すぐ頭の上をゆっくり 飛行機が横切った
軒先には綺麗な花が咲いていた
でも なんであんなものが地面から生えているんだろう
運転席の向こうのフロントガラスは
魚がいっぱい入った水槽みたいにでかかった
なんだか恐竜の背中に乗ってるみたいだった
ひろしはバスの窓から外をみていた
戻る
編
削
Point
(1)