船底/霜天
何を思い出せば
幸せになれるというのだろう
始まりは
遠い海の底の夢でした
船底を擦るようにして
人は、人は旅に出て行くので
いつか大きな音を立てて
傾いていく私たちのために
いつでも泳いでいける、練習をしておくこと
深いビルの谷間で
隙間雨に降られると
前にある影から少しずつ
私の成分が漏れ、て
何、を思い出すための
世界が一枚の絵の上を滑るように
航海は順調ですから
船底は薄くなり続けています
次の一歩と一秒を間違えないように
いつも時計を背負っているのは
私だけ、でしょうか
海の上、空の下
そ
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