【リンガ応報ヨニヨニ】※仏教二部作の一作目/穢土
 
としている。きっと茜空は綺麗だろう
身を汚した燦然の罪を、腹黒く打算的な口元に隠し、
明日の異性には何を語ろうか。僕は一体の楽器で、調和を奏でる為に、
君と会う日までの、土塊石ころどんな障害物でも蹴飛ばしてみせる。
そりゃそうさ。傷の手当てをしてくれるのは、
君の清浄なお手手なのだから。君の眼と吐息が僕を振動させちまうよ

 恍惚けた視線は艶やかな空気に浮遊して、
 無意識の自我を軽やかに剥き出しにしてしまう。
 狂態の収めどきは朝の無知蒙昧な眼光でプラン9ときた

きっと明日は晴れさ
といって昨日のお釣りがくるわけじゃない
けれど、君が太陽で在り続ける限り
一切を照らし
僕は光に閉ざされてしまう
願わくば黒光り聖人となり
君を紅に燃やしてしまいたい

シューシュー鳴らすのは君だ
君のあえぎ声だ
でないと僕は片付いて仕舞うよ

                      膝下

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