風の隙間/かとうゆえ
 
そうだ

あたしの右側にだって
風は吹くんだったわ。

風はずっと
左ばかりを流れるものだと

すっかり

あたしはずっと
風の隙間で生きてきたの

そんなことさえも







あなたがいたから
忘れていたわ。
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