テロと戦争について(再録)/佐々宝砂
てはいかん。モノをぶっ壊すのもいかん。もったいないでしょ。戦争せんでも地球は破壊されてくのに、わざわざ戦争してさらに壊すことはない。長い目で見たら、どんな戦争もただの愚行。平和を祈るとかなんとかもうそんなこと私は言わない。ただ断言する。いかなるものであれ、戦争は、バカだ。
私はテロについての詩を書いていない。あのテロについて書くならば、公平を期するために劣化ウラン弾の詩を書かねばならないと思った。アメリカとソビエトのおもちゃになったあげく捨てられたアフガニスタンも書かねばならないと思った。いやそれを書くならば、私は枯れ葉剤のことも書かねばならない。エイズで死んでゆくひとびとのことも書かねばな
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