類型/
及川三貴
見ればただの形にも
深く意思が根付いている
轟く大気の右隅から
いつか彼らの神がやって来て
古い感傷を一新する
そばで見ている私は
戯れた瑠璃の幾変化
覗き込んだ
水が滴る空桟敷
忘れた皮膚の皺を思い出す
流れを眺める容易さを
笑い飛ばした露斑
深く根付いた意思を
傘の先から想う
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