墓標/
サナギ
眠りながら歩きながら眠っている
墓標を背負っている
曲がりくねった黒い道だ
まっすぐ続く赤い道だ
途切れ途切れの
滑らかなカーブそこへ続く道を
眠りながら墓標を背負いながら歩いている
丘の向こうには女の身体のような太陽
めぐる太陽
めぐる星
額の焼け焦げ
実際
薪になるようなものはない
この墓標は燃えないのだ
だまって凍る炎を見続ける
焦げる匂い
荷物も思い出もみんな燃やした
俺は墓標を下ろし
その上で眠る
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