煩悩具足/信天翁
 
         虚ろに見える太陽と
     しらけてみえる箒星の大晦日
       除夜のねだけが遠くから
     「時空」のかげを撫でている

としつきをいとおしむ悔恨がこだまする
     雪雲が宿すカルマがのさばる
 北風でおびえる本能の肉塊がころがる
            そして なお
     老いの枠組みを取っ払いたい
          邪念が湧き上がる
             せつせつと


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