Noise/ユキムラ
 


あたしの思考を止めようとする。正常な判断が出来なくなる。


誰の言葉も、記号の羅列にしか聞こえない。



―――騒音――雑音――ノイズ―――。



その中で唯一、微かに音が単語を伝えようとする。

あたしは音に集中しようとする。

微かに聞こえる音、単語、

・・・・・・「滅」、「消」、「死」、「汚」、・・・・・・


あたしは其れ以上聞きたくなくて、暗闇に身を寄せて縮こまる。



遠くの方に微かに漏れる、細く、小さな明かりが見える。

あの光は、果たして信じても良いのだろうか。

ホンモノだろうか。





怖くて、





怖くて、





触れる事すら、叶わない。
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