詩と詩論(その一)/生田 稔
 
しい恋の泉はもうない。
最近は人の詩がとても面白いし興味深い、筑摩書房刊文学全集の現代詩人集からとてもすばらしい感銘を受ける。食い入るように読み込んでいる自分。参考にと買ってみたこの詩集なのだが。手始めとしてこれから、とく感じたものを取り上げ私と、そしてこれを読んでくださる方のカタルシスあるいはエランビタールとしたい。いずれ数え上げてみるが数十人のこの日本を代表する詩人たちを取り上げるのは、やりがいのある仕事である。詩人として出発するには詩を沢山読むことである。私は小説にかなり力をいれた時期があったが、人をだます事には苛責を覚えるし、その巧みなプロットの組み立て方をやってみる気力がない。人として
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