「 自閉期 」/
椎名
閉じ込められたような空間
止まっているかのような時間
かげろうのように生きている
冬の弱い日差しでは輝けない瞳
閉じこもって出たがらない足
冬眠したがっている思考回路
抱きしめた記憶は
甘い思い出だけを映し出し
そこで眠っておいでと
囁きかける
ただ日々を送る
怠惰に流される体を
気力だけで動かし
生きてるんだと
言い聞かせ
言い聞かせ
抱く希望を見つけ出せる
そんな日がくるまで
まるくなっていようと
いまは
いまは
このままでいよう
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