日曜日の過ごしかた/緑茶塵
 
冷たい川の真ん中で、僕は両足を浸しながらたっている。
そういう時の僕は、冷たい冷たいと思いながら、それでも足の感覚が無くなる位まで、じっと川の真ん中で立っている。

薄っ暗い、木の陰を抜けて差すような陽光は決して暖かくはないけれど、それでも思わず手をかざしてしまう。ガサガサガサガサと葉もないのに風で擦れる木の音を、僕は聞いているようで聞いていない。

上流から一枚の枯れ葉が流れてきた。
その時ふと、紅葉も落ち葉もなくなったのにいったいどこから流れてきたのかと思う。
ああ、そうか木から落ちた後どこか川の上流で引っ掛かっていたに違いないとわかる。
通り過ぎてゆく川のながれと小さな木の葉をを見ていると、何故か僕は、少しだけ悲しかった。
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