窓からみる/たたたろろろろ
 
カーテンを頭からかぶる、冷えたぬくもり
いつも思い出してしまう
ぼくの好きだった女の子は、ぼくの嫌いだった男の子と
ふたりで、教室の真白なカーテンの中でくすくす笑っていたんだ


いま、ぼくが好きな女の子は、さっき目が合ったばかりのあなたです
窓ガラスを二枚、隔てて見つめあうと
なにもかも解かりあえるような気がしてしまうのは何故だろう
ぼくの後ろの黒いカーテンと、あなたの後ろの黄色いカーテン、
二枚の窓の間には、やわらかに白い雪が舞っていて



あの頃のカーテンにはおかしな空間をつくる力があったね。
  話し声、きこえてたよ、いやらしいね。あ、ぼくが?外からは
 
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