漠然10題/約束の価値/茜井ことは
 



小指が解ける時にこそ
毎回本当は幸せでいる
また同じ形に手を絡めることを
望んでいたわけではないのに


どちらから果たそう
この黙約は
愛すこととされることの価値を
いつも比べている2人のどちらから


思い描ける限りの幸福も
辿り着くまでの道ひとつで
色褪せる おかしいのはそれ



本気になんてならないでおこうね
それだけが大切な約束





戻る   Point(0)