あんなことあったなぁ/山崎 風雅
ままならないのが人生劇場
その中でいろんなことを学びとる
自分の足で立ってない頃には
すべての刺激は自分を責めていたっけ
叔父に殴られ
母は青ざめ
父は妾をつくり
兄弟はばらばらで
友達は優劣を競ってるだけだったっけ
いろんな要素はあるだろうけど
今ここにいることは奇跡以外のなにものでもない
高校生のころ
暗黒の時代
30歳までに俺は死ぬと豪語していたっけ
それがかっこいいと勘違いしていたっけ
愛する人を性欲の対象にしか見てなくて
涙を流す失恋の後に気付いたりしたっけ
臆病だった
一人よがりだった
卑怯
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