水色の気配/まどろむ海月

{引用=
? 妖精
真摯すぎる球体に圧縮されて
解凍できない孤独
絶望は安らかな顔で
未だ眠っている
秘密にも行き場所がなく
からみつく焦燥感に
軋む風さえ途絶えた
荒れ地に面した窓が開いている
壊れたピアノに射し込んだほのかな光から
既視感のない音が漏れている
間奏には微細な色の傷も
揺れ動いているが
小鳥の声の音色に
名前を呼ばれた気がする
優しさは
配列にも羅列にもない
偶然と気まぐれに導かれ
あなたは
匂いの散らかる
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