ノーブス・オルド・セクロルム/atsuchan69
どしない
ただ単純に、
行なう、
それだけだ
そのすぐ眼の前に、
通り過ぎる幼子じみた女の無垢
やがて燃えるべき筈の街が
止る。
指と、視覚との関わりに
ゆがむ口元の
――何故だ?
女は孕んでいる 命を、
あなたの言葉を宿して
清く終わろうとしている世界が
たった今、
彼女とともに泣き崩れて
街中に呪いが降り注ぐ
その最中、
旧き世界の終わりに
――やはり愛している
と、彼はつぶやく
憎しみさえ 何もかも
そしてこの冷たい引き金さえも、
この街のすべて、愚者どものすべてを
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