銀杏坂/
maumi
冬枯れのいちょう並木に人工物の光
巨大な灰色の都会の象徴は
もう時間も遅いと目を閉じる
スクリーン越しにぼやけて見える
街の灯は
僕の吐く息の白さが増したから
赤から青へ変わるたび
エンジンには多量の火が加わり
またどこへかと 僕を誘う
冬枯れのいちょう並木に灯す火は
都会の象徴なのだと思い また
この灯りはどこへ誘うというのか
都会を知らぬ僕には
せんなきことかも
冬枯れの冷たい道にも
チカラのくすぶり
まだもう少し先だと
呟いた気がした
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