待ちぼうけ/望月 ゆき
 
どれだけあせってみても
一日が25時間になるわけでもなく
夜は 確実に
手を引いて 朝を連れてくる


起き抜けにのぞいた鏡には
昨日と同じぼくがいる
けれど
今日という日は 決して
昨日と同じ一日では ない


そして
この今日という一日の先には 
まちがいなく 明日が待ち合わせしている


あわてずゆっくり歩けばいいよ
今日を たしかに生きておいで と
缶コーヒーなんて 飲みながら



ぼくたちは いつも
明日に遅刻する



明日は 常に 
待ちぼうけだ
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