君/yoshi
白々と夜が
夕焼けに良く似た光を放ちながら
ゆっくりと明けていく
僕は
お酒を呑んでいる
眼も
喉も
掠れているから
今は君に会えないな
公園のベンチで一人
そんな空を見上げては
酒臭い息を吐く
僕は
君を忘れるために
こうやって酒におぼれるけれど
結局は
太陽が出始める頃には
ここでこうして
君の事を考えてしまう
君の顔が
ちらちらと
まぶたの奥を
行ったり来たり
廊下を歩く君
キャンパスで少し駆け足の君
君はいつも綺麗だ
いつ見ても
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