血ノ味。/狠志
 
血は、苦手じゃないのです。

跳んだ日に、べったり手についてたし。

よく、口から出てるし。


けどね、あの臭いは嫌いなのです。

ちょっと、吐き気がします。

蟻を殺した、臭いが蘇って。

手を、砂に擦り付けたりして。

厭だった。


君のすべてを受け入れたかったけど、苦手だった。


受け入れられたら、傍に居れたのかな。



そうそう。

僕の血は、美味しくないだろうよ。

君の血と違って。




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