夢の記述/
カンチェルスキス
沈黙はすべて夢の記述だった
僕らは夢を見ていたことに気づかなかった
小高い丘の公園の白い階段の砂に
まるでカーテンを開けた後のような劇で
ガラスの砂が積もり
きらきら光って透明も結晶の血の赤もきれい
先のまるくなった風で整列すると
僕らは紛れもない量だった
ここには僕らしかいなかった僕らとその他のものを区別してしまった僕ら
僕ら重なり合い
命の経験などなかったような顔をして
待ち望んだ春を迎えていた
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