同じ遺言/
室生
(嗚咽とともに吐き出される骨
まだ形を留めていたかった)
少年は自分の領域を侵された
(陶酔のなかに作られた少年の世界
そのすべては輝いていた)
少年は自分の領域を侵された
(羨望の末に破壊されたガラス玉
幼すぎた大人は彼の世界を)
少年は自分の領域を捨てた
瞬間と永遠のあいだに彼は身を投げた
生み出された骨は形を残したまま、嘆いた
意志しか残っていない、少年は嘆く
縊死しか残っていない、大人は嘆く
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