F/蒼依
コンクリートの壁にもたれかかって
ひとつ、息を整える
ツメを噛む癖 戻ってしまったけど
こころ、落ち着く
暗い歌は聴きたくないよと
すぐに頭のチャンネルを変える
そんなふうにうまく流れるように
生きられないの
ゆっくり触れる現実で狼の眼を光らせる
冷たい氷を舐めて痛みをやわらげる
イメージだけじゃ未来を紡げないよ
もっと もっと 新しい水をちょうだい
甘い夢をみたいなら深く深く
つらさを味わえばいいの
大好きな人がいるならぎゅっと
連れて行ってしまえば幸せ
誰かのための幸せなんて
信憑性がないの
自分のためにもっともっと
世界を香り立たせて
そしてくるりくるり 舞い上がる
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