願うことしょんぼり/鴫澤初音
 

白い 大きな犬が 川辺で少女を咥えて歩いていた 夏にしては
涼しかった日が 落ちていく

昨日 焼いた肉が手首を茶色く 焦がしたまま 腐敗していく

ララバイ ピンキーを取り出して 言った(糞、糞、糞っ!!!)

私がッ!!

素麺汁を作った夜明け 君からのテレパシー 

西より誰かがやってくる その足音を聞きながら
眠りにつく 布団の中から寝息をさせて 毛が乱れる
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