砂漠の心/妖刀紅桜
悲しみと
同居する心は
未だ渇きが取れず
潤いの水を
求めていた
渇きを
癒すため
荒れた土地を
さ迷う
此処には
癒してくれる
水なんて無いのに
見当違いの場所に
心をおとす
その場所に
安住を
求めようにも
馴染める筈もなく
心は一層
渇きを訴え
涙すら
流れ落ちない
涙となる
気持ちさえも
心には
存在しなくなって行く
そして
心には
大きな
穴が開く
やがて
潤いの水を
得たとしても
穴の開いた心には
渇きを
癒す水も
溜まるわけも無く
悲しみを
増していく
渇いていく
本当の
安住の地
それを
求めて
なお
心は渇いて行った
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