夜ノ糸  /服部 剛
 
女を抱きたいと思う 
白いからだに潜む 
うるんだ瞳にすける 
哀しみを抱きたいと思う 

街の隠れ家で 
互いの凹凸(おうとつ)をくみあわせ 
闇に吐息の漏れる時 

寂しい夜に 
頼りなくたゆたう 
二本の糸は引きあい 
儚く結ばれる 




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