オタクの慎二/atsuchan69
慎二、おまえは
ド近眼で彼女もいない。
牛乳瓶の底みたいな
強烈に度のはいったレンズが映す、
ちいさな瞳の瞬くそれは
カビンさとジコチュウ――
世間知らずの見た
遠まわしの空腹みたいな
それともアレを
ただやりたいだけとちゃうか?
プライドだけ一人前で
殴られて、暴力反対等とほざき
そのあとで泣きながら
恐るおそる手首を剃刀で傷つけ、
翌日にはケロッとした顔で
また詩の朗読かよ!
それがゲー術というなら
まー、慎二待ったほうがよい
自費出版はやめろ
ビンボーで、
一生独身かもしれない慎二。
おまえの書いた戯言を
いったい誰が読むというのだ
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