未知/見崎 光
 
無の境地
酔わされたままの脳裏
闇に恋をしたわけでもなく
光を庇ったわけでもない
ただ茫然と
駆り立てようとする何かを
拒んで求めて無くして
ほんわかとした雰囲気に
さ迷い浮かんだ風船

無の境地
錯覚や幻覚の渦巻く都
埋もれる気などないけれど
無理な飛行をする気もない
未だ不安定な先行きを
流れに任せて見守る術しか
知らないだけ






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