堂々巡り/まりも
「人肌恋しくて、電話したの」
あなたは鼻で笑ったけど
口角を片側だけ上げて笑う
いつもの顔してるって わかってる
誰でもいいわけないじゃない
声聞きたくてさ ほんとに
なんとなく相手してくれて ありがとう
スカイプつなげてチャット画面開いたまま
放置されてるってそれも知ってるけど
なんとなくつながってることに安心して
それだけで救われてしまう私は
これから先、いい恋なんてできない気がする
叶わぬ恋かどうかも確かめもせずに
ずるずる微妙な距離を保ってもう何年も
あなたになんとなく救われて今までやってきてる
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