[空気頭の研究]7 恥ずべき日本のサヨクリベラル/室町 礼
 
平成以後、日本のあらゆる芸術分野──
文学、音楽、映画、建築、批評すべての分野で腐敗と劣化が進んでいる。
わたしが注目する若手文芸批評家の浜崎洋介は文芸批評家でありながら
この20年、芥川賞受賞作品を読んだことがないという。
「みなさんもそうでしょ? よほどヒマでも読む気しますか?」
多くの文学青年少女が集まった講演会場で彼が笑いがなら聴衆に問いかけ
ると会場からその声に呼応するように爆笑と賛同の声があがる。
もう日本の小説なんて文学青年のコアな部分を占めるほんとうに知的な
若者たちにはまったく相手にされていないのです。
おそらく芥川賞なんか読んでいるのは昭和生まれの頭の老化した
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