赤いガラケーとテーブル/番田
夜風が急にぬるくなったこの頃。街に時々出かけても、スタバに入ることはめったになくなった。そもそもあの、生クリームの味が何とも。だからドトールに行っているわけだ。それはストレートでシンプルで、安かったからで、逆に味がやや薄かったベローチェには行っていなかったけれど、でも、流石に、コンビニレベルに薄いというほどでもなかった。しかし、ベローチェには行かずにドトールに僕は行っていた。この街で、店同士の距離はそんなに離れているわけではないが、ベローチェはやや路地の奥まったところにあった。まるで、そういった場所が持つ雰囲気を知っているかのようにして。しかし、あえて行く気にもならず、そこには行かなかったが、昔は
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)