近所の公園からのカムデンロック/番田 
 
このなんでもない時間を知る時に。倒れていた自転車が記憶の中で蘇る。そして近所にあった広い公園の景色が見える。ぼんやりとしていて、何をしていたわけではないけれど、眠かった。あの公園には今でも、あの頃と同じように野球をしにくる子供はいるのだろうか。それとも、僕の最後に公園に行った日のように、もう、そこには子供だった、友達はいないのだろうか、などということを考えていた。でもその日のことは覚えていなかった。やはり楽しかったときのことのほうが多い。僕にはやがて、釣りに行く友人ができて、彼とよく、川に釣りに行っていたが、それほど仲は良かったわけではなかったことを覚えている。そんなふうに人は大人になっていくのか
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