四月/はるな
 

あちこちで花が咲いてしまった。もう少し待って欲しかった。
ま新しいランドセルを背負ったむすめは、昼にも夜にも、こわいと言うようになった。わたしは(どうしてそんな愚かなことをと思うけど)なにが?と聞いてしまったのだ。彼女はほんの少し絶望したと思う。
(多くの子どもたちがいとも簡単に絶望するし、そしてわたしはもう子どもではなかった。)

朝、小学校の校門のところまでむすめと一緒に歩いていく。おそろいの帽子を被った人々の流れ(もちろんわたしは被っていない)。そして校門を入ったところにはいつも校長先生が立っている、はきはきと挨拶をしている、門は開かれていて、昇降口の上のある丸い時計はいつも大体
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