【みんな】のクリームシチュー/atsuchan69
 
捕獲されたとき、かなり暴れたので胸をビームで焼かれ、呼吸がつらい。「大丈夫。あと2〜3時間もすれば完全に再生する。治ったら、何が食べたいか?」看護する猫顔の背の低い宇宙人がそう訊いた。俺は【自分で作ったクリームシチュー】と答える。しばらくして寝台に反重力テーブルを連れた宇宙人がやって来た。テーブルの上には皿に盛ったクリームシチューがあった。「言った通りに作った」とチビが言う。「え? 俺は【自分で作ったクリームシチュー】と言ったはずだ」「いかにも。これはあなたを複製して育てた未来のあなた自身が作ったものだ」納得できない顔で俺は【自分で作ったクリームシチュー】を口に運んだ。「あっ、美味い。‥‥でも未来
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