-無題-/道草次郎
 
大して自分の事を知らない人にクズと言われ、よく自分の事を知っていると思っていた人に死ねと言われ、連絡を取ろうとした人には悉く無視をされ、そんな自分に耐えられなくて詩や俳句や散文を書いてきた。そこに何かがあると、命をかける何かがあると、本当はそんなもの何処にも無いと気付いているにも拘わらず、くる日も来る日も何ものかを量産してきた。しかし、ここに来て何もかもがどんよりとして目に映る。全ては虚しく、全てはかなしく。季節は巡っているが、自分は死人のように膠着している。もう、潮時と思われる。もう、これは何回目かの潮時である。これは憂鬱ではない。否定ではない。諦めですらない。黄昏であればまだ良いのだが、たぶん
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