破綻の只中で/道草次郎
 
それでもなお時計は刻まれる。打ち続く闇にとざされてもなお。

たくさんの詩を読むと目を見張る表現やその人なりの感性や生き様や哲学や苦しみをそこから少しだけ分けてもらえる気がする。ぼくはいつも感心し切って、ため息をつく。それから決まって卑屈な気持ちになる。

ぼくにはなんにもないな、と。

ぼくは自分の底が浅いのを隠したいけれども隠しようがない。曲がりなりにも詩を投稿してしまえば底がわれる。しかしぼくは卑怯だからそんな時はここはぼくのいるとこじゃないと思う。そして日常生活だけに邁進しようと思う。詩なんていうのはろくでなしのやることだと内心思って。

ぼくはなんてクズなんだろうか。

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