着地のこと/はるな
出産する間ぎわから出産後の二年くらいはなんか、ずーっとつきまとってた生きるとは?とか意味?とか死へ向かうのこととかがどうでもよくなって、幸福な疲労感がばあばあ出てて、それでそのあとまただんだん目が覚めてきたという感じで、またぴたっとしたコンクリートに着地してしまった。ビルとかコンクリートとか噴水とか電車とかの世界。何度も着地するし着地はかならずぎたぎたにけがする。
四か月間の授業に通っている。花のあつかい方とか販売技術とか色のくみあわせについて教えてもらう。貼りパネに雑誌の一ページをはりつけてポップをつくったりする。どっかの庭の写真とアルファベットでできた文章…でっかいポピーが咲き乱れて
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