善ということ 詩論として/グロタン
 
他のかたの作品をよんでいるとしばしば「善」なる言葉を見かけるので私の考えを書いて見ます。
善は二つのタイプに分かれます。極論ですが、西洋的善と東洋的善。(あくまで言葉上の定義です)
西洋的善は一神教(キリスト教ユダヤ教イスラム教)の神の教えから来てるものです。我が神こそ絶対的真理でありその信仰者は神に選ばれた優れた民族(選民思想)。なので選ばれた者として神と契約し、世界を善に導くために悪と戦う、善悪二元論です。
これはこれで自立心、責任感、勇気など立派な価値観を与えるでしょう。
もう一つは東洋的善。こちらは善とは何かを決定しません。
例えば「電車で老人に席を譲るのは善だ」とします。けれど
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